俺が殺すのは、殺さなければならないのは、殺さざるをえないのは、殺したくないのにもかかわらず。それは、まさか自分が殺すだなんて、自分が殺さなければならないだなんて、自分が殺さざるをえないだなんて、たとえ殺したいのであろうとも、そのために。

 俺が殺すのは、自分が殺さなければ殺したことにはならないから、自分が殺さなければ殺したいとも思いもしなかったことになるから、そのために。

 俺が殺すのは、自分で殺すことをとめるために、自分で殺さなければならなくされていることをとめるために、自分で殺さざるをえなくされていることをとめるために。

Kimra Iron's Ownd/鉄考書

木村鉄に才能はありません。 が、そこからしか考えることも書くことも、できません。  詩のように小説を。 小説のように詩を。 物語は、 理論として構成として構想として概念として。

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